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司会とファシリテイター
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司会とファシリテイター

落語家の中には、「結婚式や各種パーティーの司会、何でも引き受けます!」という人 が結構います。羨ましい・・。私は不器用ですから何でもは無理。例えば、結婚 式の司会の御依頼を頂戴すると丁重にお断りしております。理由?歳のせいか涙腺が弱 くなり、擬似「花嫁の父」状態になってしまうからです。 司会者がグスングスン泣いているのは絵になりませんよね。

さて、その代わりといってはなんですが、ぜひ御依頼いただきたいのは、 ワークショップやシンポジウムの司会です。 最近は式典の司会者(MC)と区別するためファシリテイターと聞きなれない名称 で呼ばれています。

町興しや地域活性化策の一環として、よく意見交換会が催されます。そういう際の 司会(ファシリテイター)は、主催者の中から選ばれることが多いのではないで しょうか。地域の実情が解っている、問題点も把握している、主だった出場者や 来賓の方とも面識がある、等々から相応しいと思われています。しかし、時として それらの条件が、マイナスに作用するようです。

まず、聴衆を集めた会では、基本的なことを質問の形で説明する必要が 生じます。造詣の深い方は、一般の素朴な疑問と少々ずれることがありますし、 知識の豊富な方が知らない設定で話を振るというのは、思いのほか難しいものです。

また、司会を任されるのは、問題意識の高い方だと思われます。当該の議題について も一家言お持ちでしょう。しかし、原則として司会者は自分の意見を述べられません。 その想いが、(ご本人に意識はなくても)異にする意見への対応として表れているように、 周りから見られてしまう可能性は否定できません。

さらに、そういった催しの最中には、出場者の発言をさえぎったり、客席の来賓を会話 に巻き込んだり、という状況が出て参ります。面識があり、それぞれの人間関係や利害 関係を知っていると、かえってやり辛いのではないでしょうか。

広く浅い(ほんと〜に浅い)知識と強い好奇心(野次馬根性?)を持ち、人の前で 話すことに慣れている。噺家の資質が活かされる数少ない仕事の一つではないか と考える次第です。

ファシリテーター

※写真は、香取・川越・栃木の三市が輪番で開催する「小江戸サミット」にて、江戸時代の蔵を活用した 「小江戸さわら会」様企画の高校生によるシンポジウム。三市の市長様も御臨席のもと、 活発な意見が交わされました。

講演と・・・

ご縁があって、テレビ東京「E モーニング」に出演させて頂きました。私が担当し たのは、毎週木曜日「E カルチャー」のコーナーです。季節の話題、それも和の文化に 関連したことを紹介しておりました。 放送作家さんはいませんので、毎週のテーマ探しから始まって充実した日々を過ごす ことができました。

その放送のお蔭か昨今の江戸ブームの影響か、講演のお問い合わせを頂くことがあ ります。落語で当時の風俗や習慣を知り、ひいては人の暮らしの本質を考えたい、と いう御要望が多いようです。私に高尚な話はできませんが、幸いにも古典落語はほと んどの分野を網羅しています。衣食住はもちろん、家族や労使の人間関係、人権や 社会との関わり方、現在も問題となっている様々なことがシンプルな形で表現されて いますし、季節の行事や冠婚葬祭を通して日本人の生活の成り立ちが描かれ てもいます。

冠婚葬祭といえば、恥ずかしながら拙著「友引寄席」を出版いたしました。ともに世間の 縮図と呼ばれる落語と葬礼を結び人の営みや日本人の価値観を見つめ直そう、 という趣旨で執筆したものです。

近年、葬儀の話題がタブーではなくなりました。各地で費用や手続きやマナー等の説明会・勉強会が企画されており、そういう講演のお問い合わせを頂くこともございます。一番詳しいのは葬儀社さんでしょうが、行政や公共団体が主催される場合、特定の業者さんに講師を依頼すると誤解を招く惧れがあるのだそうです。かといって、葬儀の実務経験があり、且つ、業者さんと利害関係を持たないコンサル タント(アドバイザー)さんは殆どいらっしゃいませんからね。

どんなテーマにしろ、学術的な話ではなく笑いながら入っていける落語なら、 とっつきやすいところもあろうかと存じます。また、講演時間は90分が 主流だそうですが、人が集中して話を聴けるのは50分までといいます。途中で リズムや色合いを変えたほうが効果的。それらを勘案しますと、テーマに沿った 演目を選び、講演と落語を組み合わせる手法は理にかなっているのかも知れません。

【講演テーマの例】

「落語でめぐる江戸の歳時記」
「落語と葬儀は世間の縮図」
「忘れていた日本の暮し -落語が描く衣食住と人間関係-」
「落語にみる起承転結とポイントの作り方」

各種セミナーの一環として落語(+講演)を組み入れる、叩き台にする、といっ た試みもあるようです。前述のように内容が多岐にわたっていることに加え、設備が要 らずセミナー会場の貸し会議室などをそのまま使える点でも、適した利用法かと思われ ます。

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